所詮サルの気持ちなんて分からない?
子供からお年寄りまで大人気の猿まわし芸の一座「
猿飛劇場」が21日に
長野県飯田市 のみんなの広場で猿まわし芸を披露した。調教師の
山口辰三さんとサルの
ジロー君による縄跳びや、木登りなど息の合った演技でお客さんを湧かせていた。
しかし、クライマックスの輪くぐりの芸に差し掛かった時だった。輪っかを
辰三さんが
ジロー君の前に差し出すと、「あかん、もーあかんわ。やってられへん。」とジロー君なにやら関西弁でこれを拒否した。いつもなら
ジロー君の華麗なるハイジャンプで輪っかをくぐり抜けてフィナーレのはずが、突然のハプニングに驚いた
辰三さんだったが、そこはこの道65年のベテラン「ちょっと高過ぎたかな?」「よーし、これでどうだ。さぁこいっ、
ジロー君」と先程より輪っかの位置を低くして再挑戦を試みたが、
ジロー君は「嫌もう、高さとかそんなん関係ないって。つーか何してんねん俺。」と言って動かなってしまった。
さすがに堪りかねた
辰三さん、「はーい、皆さんちょっとごめんなさいね。」と、しばしステージ後方にはけてお客さんに見えないように
ジロー君の頭をこずいた。
ジロー君はこずかれた頭をおさえながら「ほらまた、そうやってすぐ暴力をふるう。そんなん、もうたまらんのですわ。」それを聞いて辰三さんは「何言うてんねん。早よう飛んだらんかい。」
ジロー君は聞く耳持たずで「もう辞めですわ。」「それから、もう探さんといてください。二度と戻る気ありまへんから。」そう言い残して裏山へと帰っていった。「
猿飛劇場」は後2日公演を残していたがあえなく中止となった。その後、
ジロー君を見た人はいないという。
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